【新銀行東京】大丈夫?
このところ、日経新聞で、新銀行東京の苦境が取り上げられています。
2月12日に以下の記事が載ったあと、東京の地方面でかなり大きく取り上げられていました。
「新銀行東京」再建へ経営陣刷新、都知事選の争点に
東京都は中小企業の貸し渋り対策として設立しながら、経営が悪化している新銀行東京(東京・千代田、仁司泰正代表)の再建計画作りに着手した。経営陣を刷新し、経営資源を中小向けに特化。2008年3月期の黒字化目標を1―2年先送りする方向で、金融支援などを検討する。4月の東京都知事選で、新銀行問題が大きな争点になりそうだ。
新銀行は、石原慎太郎知事が二期目の公約の目玉として構想を表明。都が1000億円を出資して設立した。トップの仁司氏はトヨタ自動車出身で、05年4月に営業を始めて、開業3年で黒字化する計画だった。 (2007.02.12.07:01)
次の都知事選の争点にしたい筋のリークという気もしますが、実際は、どうなんでしょうか
そろそろ、第3Qの開示があってもよい頃なのですが、まだのようですので、中間期の数字でみてみます。
(単位:百万円)
業務粗利 2,906
⇒貸出金の利回りは、2.86%(思ったほど低いです)
経費 7,460
⇒臨時処理分を除く経費が業務粗利の約2.5倍
一般貸倒引当金 5,046
⇒一般貸倒引当金が業務粗利の1.7倍
業務純益 ▲9,600
個別貸倒引当金 − 4,911
⇒個別貸倒引当金が業務粗利の1.7倍
不良債権売却損等 903
経常利益 ▲15,414
公表不良債権
破産更生債権 4,277
危険債権 1,438
要管理債権 無し
合計 5,716
⇒5,716の不良債権に対して個別貸引が5,658(98.97%)
資本金 60,693
資本準備金 58,202
利益剰余金 ▲ 45,624
⇒平成19年下期で資本準備金を食いつぶす?